不動産売買契約書と重要事項説明書の違いを徹底解説|行政書士がわかりやすく説明します

はじめに

不動産売買の場面では、

「売買契約書」と「重要事項説明書(重説)」という2つの書類が必ず登場します。


しかし、一般の方にとっては「どちらも難しい専門書類」という印象が強く、

違いが分かりづらいと感じる方も多いのではないでしょうか。

この記事では、行政書士×宅建士の立場から、

売買契約書と重要事項説明書の違いをわかりやすく徹底解説します。


郡山市、福島県内で不動産売買に関わる方にとっても役に立つ内容になっています。

売買契約書と重要事項説明書は何が違うのか?

まず結論からいいます。

● 売買契約書

→ 契約を成立させるための書類(当事者の合意内容をまとめた契約の本体)

● 重要事項説明書(以下、重説と記載します)

→ 契約前に買主が判断するための重要情報を説明する書類(意思決定の材料)

つまり、
重説は「契約前の説明」、

売買契約書は「契約内容をまとめた書面」という違いがあります。

この違いがわかるだけで、不動産売買の流れがスッキリ理解できます。

重要事項説明書とは?目的・タイミング・内容をプロが解説

■ 2-1 重要事項説明書の目的

重要事項説明書の目的は、


買主が不利益を受けないように、

契約する前に物件の重要な条件を理解させることです。

宅地建物取引業者には、宅建業法で「説明義務」が課されています。

■ 2-2 説明のタイミング

重説は、必ず売買契約の締結前に行われます。

買主へは宅建士が対面またはオンラインで説明し、「宅地建物取引士証」を提示します。

■ 2-3 重説に記載される主な内容

重説は非常に項目が多く、次のような内容が記載されています。

  • 登記簿上の表示(所在・地番・家屋番号など)
  • 法令上の制限(建築基準法、都市計画法、農地法、土砂災害警戒区域等)
  • 道路の状況(接道義務の有無、幅員など)
  • ライフライン(上下水道、電気、ガス等の設備)
  • 土地の権利関係(所有権、借地権、地役権等)
  • 瑕疵担保責任(契約不適合責任)の範囲
  • 管理費・修繕積立金(区分所有の場合)
  • 水害ハザード情報・土砂災害情報
  • その他の重要事項(越境、埋設管、境界未確定など)

とくに近年は、

水害リスク・土砂災害・液状化などの自然災害リスクの説明義務が強化されており、

郡山市のように水害歴がある地域ではより重要です。

売買契約書とは?役割・条項・法的効果を整理

次に売買契約書について解説します。

■ 3-1 売買契約書の役割

売買契約書は、売主と買主が合意した内容を書面で確認するための書類です。

簡単にいうと、不動産売買のルールブックに当たります。

口約束だけではトラブルのもとになるため、

法的拘束力を持つ書面として作成します。

■ 3-2 売買契約書に記載される主な内容

売買契約書には次の内容が具体的に記載されます。

  • 売買代金
  • 手付金の額、種類(手付解除・違約手付)
  • 引渡し時期
  • 危険負担
  • 契約不適合責任
  • ローン特約
  • 公租公課(固定資産税等)の負担区分
  • 境界明示義務
  • 引渡しの状態(残置物、設備の故障等)
  • 反社会的勢力の排除条項
  • 瑕疵が判明した場合の取り扱い

これらの内容は、後から変更することが難しいため、

契約前のチェックが非常に重要です。

■ 3-3 売買契約書の法的拘束力

民法上は諾成契約ですが、

不動産の売買契約書は、


署名押印がなされた時点で契約が成立します。

民法第522条1項

契約は、契約の内容を示してその締結を申し入れる意思表示(以下「申込み」という。)に対して相手方が承諾をしたときに、成立する。

契約後に「やっぱりやめたい」という自己都合による解除は、

原則として認められません(手付解除などの例外あり)。

重説と契約書の「大きな違い」を表で比較

項目重要事項説明書売買契約書
目的契約前に重要情報を説明する契約内容を確定させる
タイミング契約前契約時
説明者宅建士(宅建士証の提示が必要)誰が説明しても可(宅建士でなくても可)
法的拘束力説明義務違反となる可能性がある契約として強い法的拘束力
内容の性質物件の情報・リスク・法令制限の説明売主と買主の合意条件
内容変更情報の変更はあり得る原則として変更不可

よくある誤解・トラブル事例と注意ポイント

不動産売買では、多くのトラブルが「重説と契約書の違いを理解していなかった」ことに起因します。

● ケース1|境界が未確定だった

重説には「境界未確定」が記載されていたのに、


買主が内容をよく理解せず購入し、後でトラブルになる例。

● ケース2|設備の故障

重説では「設備表」で故障箇所を明記しているのに、


契約後に「聞いていない」と主張して揉めるケース。

● ケース3|水害リスクの見落とし

重説でハザードマップの説明があったのに、


内容を理解していないまま購入し、後に後悔する例。

これらは、


重説をしっかり読み、契約書と突き合わせて確認することで防げます。

行政書士・宅建士としての「契約書チェック」の重要性

近年、不動産トラブルを避けるために、


第三者による契約書チェックが重要です。

行政書士は

  • 契約書のリーガルチェック
  • 特約条項の提案
  • 境界・法令調査
  • 現地確認
  • 契約不適合責任の範囲整理
    などを行うことが可能です。

不動産会社だけでなく、


買主・売主双方のリスクを軽減できる専門家が必要なケースもあります。

売買契約書と重説の「読み合わせ方」実践ガイド

ここからは、実際に契約書と重説を読む際のポイントをまとめます。

■ STEP1|重説で物件のリスクを把握

  • 法令制限
  • 境界
  • 水害リスク
  • 道路付け
  • 設備の状況
    を中心にチェック。

■ STEP2|契約書で「約束事」を確認

  • 瑕疵(契約不適合)の範囲
  • 引渡し条件
  • 解除条件
  • 手付の扱い
  • 特約条項
    などの記載を精査します。

■ STEP3|矛盾がないか読み合わせ

例:
重説で「境界未確定」→契約書の境界条項を確認
重説で「水害リスクあり」→契約書での告知内容との整合性
重説で「越境あり」→契約書の特約条項を確認

「特約で入れておくべき5つの条項」

実務上、以下のような特約を入れておくとトラブルが減ります(一例)。

  1. 境界明示義務に関する条項
  2. 残置物の撤去に関する条項
  3. 設備の故障に関する取り決め
  4. 告知事項の明確化(心理的瑕疵含む)
  5. 地中埋設物の処理負担

これらは、売主・買主双方の保護につながります。

売買契約書と重説の違いを理解すると不動産購入が安心になる

不動産売買は一生に一度の大きな取引です。


だからこそ、次のポイントが非常に重要です。

  • 重説=判断材料の提供
  • 契約書=合意内容の確定

この違いを理解していないと、後々大きなトラブルにつながります。

郡山市・福島県内でも、


境界・農地法・都市計画法の規制が多く存在するため、


重説と契約書の整合性チェックは欠かせません。

まとめ:両方をセットで理解することが安全な不動産取引の第一歩

最後に、本記事のポイントを整理します。

  • 重要事項説明書は「契約前の説明書」
  • 売買契約書は「契約内容をまとめた本契約」
  • 両者は内容がリンクしており、矛盾がないか確認が必要
  • トラブルを避けるには専門家によるリーガルチェックが有効
  • 行政書士は不動産契約書のチェック・特約条項の作成が可能

不動産の売買は複雑で専門性の高い取引です。


心配な方は、専門家にチェックを依頼することで、

安心して契約を進めることができます。

★ 行政書士による「売買契約書チェック」のご相談はこちら

  • 契約書の表現が不安
  • 重説と契約書の整合性が確認できない
  • 境界・農地法の調査が必要
  • 特約をどのように書くべきかわからない

このようなお悩みがあれば、お気軽にご相談ください。

郡山市を中心に、福島県全域へ対応しております。

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